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研究計画書デザイン1 [読書会]

読んだ本を身につけるためにもアウトプットをシリーズ第1弾
途中まででも書きます。
なお個人的なアウトプットということで、気になったところのみを抽出しています。

今回の本は

【研究計画書デザイン】 細川秀夫著

増補改訂 研究計画書デザイン 大学院入試から修士論文完成まで

増補改訂 研究計画書デザイン 大学院入試から修士論文完成まで

  • 作者: 細川 英雄
  • 出版社/メーカー: 東京図書
  • 発売日: 2015/10/10
  • メディア: 単行本



研究に対して深めていきたいのはもちろんだけれど、その方法やあり方をデザインしていくという着眼点のもの。いくら意欲があってもその設計図がないと実行していくためのハードルが高い。ましてやそういったフレームワークに弱く、企画力はともかく計画・経営力に乏しい私にとっては必要な本でした。また同著は大学院を前提に置きつつ、専門学校との比較、そして将来にわたる研究性の意義についてもフレームワークとともに述べています。

以下【】内は同著からの引用

▼前書き

【日本の教育行政の方針が大きく変化し、独立大学院の設置が積極的に認められ始めた】
つまりは、大学に求められるのは「専門性」ではなく、より幅広い「教養」。その証拠に企業などでは独自の教育カリキュラムを開発しているとも。確かに。
IMG_4536.jpg

▼第1章ー1 今、なぜ大学院か

今、大学院に進んで勉強しようとしている人たちの主な理由が以下のようにまとめられています。

【①修士の資格が必要 ②日々の実践を裏付ける理論的な根拠が欲しい ③教育や研究のノウハウを体系的な観点から学びたい】

私の場合も②③に該当しました。

企業などから専門性を期待されない状況の中で、では大学院に期待されていることは何かという問には【新しい企画プロジェクトを組織したり、様々なプログラムや活動のコンセプトを立案したりするの能力を持つ人材の育成】としています。また海外で働くには修士号が必要なケースが多いとも。

・仕事を持つ人の突き当たる壁


【とにかく仕事をしたい、この気持ちから無我夢中で仕事をしてきて、ふと気がつくと、いったいこれでいいのかどうか不安……】

【理論的な裏付けがないため、突っ込まれると自信がない。】

筆者は日本語教育の実践・研究家であり、私としても教育に携わる身から共感することが多いです。また周囲の方々もこのように考えている教員の方々、研究者の方々の話も聞いているのでこのことは切実でした。

また専門学校との比較において、以下のように特徴をまとめています。

【専門学校の場合、多くは実務に関する技術やノウハウを教えることに的を絞っていますから、そのカリキュラムに即して、できるだけ実践的な指導ができるような人材を求めるはずです。】

【大学院2年間の計画が自分の問題として明確に提示できれば、とりあえずスタートすることはできます。大学院の利点としては、たんに技術的なノウハウばかりではなく、その分野の理論的背景や実践と研究との相互関係などを体系的に学べるということです。】

納得しました。

私のところで置き換えると、やはり大学院にあるかと。以前から考えてはいたけれど、また距離が近くなった気がします。

ただ、今現在としては手順や方法論を意識していきたい。その中で道筋として見えた時には大学院進学を考えていきたいと思っています。

▼第1章−2 充実した生活と仕事のために

この項で一番共感するのは、「振り返り」についてでした。

日頃から振り返りの意味を考えている身として、他者から言葉として改めてその意義を提示されるのは良い学びになりました。良い実践のために、ということで以下のように述べています。

【このことを考えるためには、まず自分のクラスを振り返らなければなりません。振り返りとは、自分のクラスで行われていることはいったい何なのか、クラスの設計は十分に生かされているか、その設計に基づきどのような方法を用いているか、それはまたどのような効果を生み出しているか、等々です。】

結局私自身も成長のプロセスにおいて振り返りという機能は重要な役割を果たす、また他者への指導の際も「振り返りは成長のコツだ」とも伝えていますが、このような研究実践家の方の言葉は励みになりました。改めて振り返りシートを作ろうかな。

その他にも様々な事柄をここまでも述べていますが、この章の最後に印象に残った言葉を引用してこの記事は一度締めたいと思います。

【現実はそんなに甘くないということばはよく聞きますが、それなら、あなた自身はどのように変わり、どのように変革を試みているのか。このプロセスが修士終了者には問われるわけです。】

これは修士終了者はもちろん、私たちがより良い生活を目指していくために必要なことなんだろうなぁと思いました。
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