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2015.7 吹奏楽指導の一例 [実践]

2015.7.22(水) 9:00-12:15
目的:自分たちの力で高め合い成長できるようになる
その他音楽的に足りないところの指導

act 1. ペアトーク/フィードバック
act 2. カードで診断 みんながアドバイザー
act 3. レクチャー
act 4. セクション練習に向けて
act 5. セクション練習
act 6. セクション発表会
act 7. 合奏評価練習
act 8. ミニ合奏 レクチャー&指導
act 9. 振り返り

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★act 1. ペアトーク/フィードバック
「学年と名前の自己紹介&最近困ってること」

1.お隣さんとじゃんけんをして勝った方がインタビュアー
自己紹介が終わったらじゃんけん。「最近困っていることはというと?」「どんな感じ?」「もう少し詳しく教えて」(やれたら「エピソードはある?」)という質問フォームを使う。

2.最後まで話を聴いたら、相手の言ったことをおうむ返しでフィードバックする

3.交代

4.色々なペアで繰り返す


★act 2. カードで診断 みんながアドバイザー
「最近困っていること/こうなりたい&アドバイス」

1.act1と同じ流れだが、今度は相談を受けた側はそれに自分なりのアドバイスをする
2.交代
3.色々なペアで繰り返す

★act 3. レクチャー
「3つのコツと7つのポイント」
1.act1と2を踏まえて、実はもう経験しているところをスタート地点にレクチャー。
▼成長のコツ
①問いを持つこと
②振り返ること
③コミュニケーションを意識すること
▼上達のコツ
①フィードバック
②誰かに教える
▼充実のコツ
①課題を持つこと
②やれることはやってみる


★act 4. セクション練習に向けて
「今日は何を意識して練習する?/理想の仲間は?」

1.セクションごとに発表へ向けて課題設定
2.それぞれのセクションでの話し合い課題も。今回は理想の仲間。(他にも理想の練習環境、合奏、いい先輩 いい演奏etc...)


★act 5. セクション練習


★act 6. セクション発表会
「いいね!セレクション&改善ポイント」
1.それぞれのセクションを聴いて、聴いている人は全員一言感想。
→最初の半分の人は「演奏の良かったところ」、残りの半分の人は「改善すべきところ/課題点」

2.全パートこれを行う。


★act 7. 合奏評価練習
act.6の合奏バージョン。
適当な箇所を指揮者とともに演奏してもらい、聴いている中学生や演奏外の人に6と同様の評価を行う。(時間短縮のため、順に数字を言ってもらい、7の倍数にあたった人に代表して発言してもらった)
速いTutti部分と中間部の2箇所を行う。


★act 8. ミニ合奏 レクチャー&指導
「音楽・合奏について」
▼音楽の学び方
①フレージング(力学)
②作曲家・編曲家の想い(楽譜)を考える
▼合奏の在り方
①心のチューニング
②音楽を合わせる基本ライン


★act 9. 振り返り
▼導入と振り返り
今日は何を意識して練習する?
今日練習してどうだった?




@その他提案

▼自分たちの力で成長する
①チーム スーパーバイザー(演奏面や講師)
②パート練、セクション練発表
(課題を述べるー演奏するーフィードバック)
③録音録画を多用する

▼技術面(ここまではやっていない)
脱力法
ブレストレーニング
ヴァリエーション

▼精神面
いま吹奏楽をしている意味
何かの役に立つ?それとも?
理想のパート/セクションは?
理想の練習環境
全員が成長する方法を考える
理想の仲間って?

2014.7 吹奏楽指導 中学校 [実践]

2014年夏、午前×2日間の練習内容公開

▼テーマ
一人一人が主体的に個性を発揮し、協調する

▼教えること
言葉を鵜呑みにしないで、その背景を考える
効率よく練習する秘訣
基礎的なこと
人間長所短所ある。大事なのはお互いの長所を生かし合うこと
誰一人として欠かせない特別な存在
脱力法
息の吹きかけ
和音の勉強
音楽の勉強
チューニングの注意点
音楽指導

▼学び合う・高め合うこと
エピソードの共有
イメージの共有
理想の吹奏楽
いい演奏と良くない演奏
自分たちで出来ること、先生と出来ること、専門家と出来ること

・・・以下デザインしていたが当日の打ち合わせでカット・・・
▼合奏でやること①
挨拶:伝えたいこと「今この瞬間を生きてる。大切にしよう」
同じ いい演奏・良くない演奏
セクション練習での目標(個人フラッシュ・パートボード・全体)

▼セクションでやること
パトリセクリ会議
みんなで演奏する上で何が大切か考える 共有
先生のいいところ フラッシュカード

▼合奏②
演奏 指揮なし
振り返り WBM いいとこ なおしたいとこ 一年生
演奏 指揮なし
確認
先生のいいところ共有
演奏 先生と
確認
伝えたいこと:「人間長所短所ある。大事なのはお互いの長所を生かし合うこと」
演奏 指揮振る
伝えたいこと:「演奏前から音楽に集中、終わって振り返る」

おまけ:脱力法

・・・ここまで・・・

実際の指導

▽一日目

▼パート練習
9:45 クラリネット パート練習
act1 ウインドウズ(上3つの項目に理想の音 自己紹介ホワイトボード)
act2 ペアトーク
act3 サークル対話 理想の音 共有
act4 動画鑑賞 (ジャズクラリネット・クラシッククラリネット、プロの演奏)
act5 理想の音を出すために大切なことWBM(ホワイトボードミーティング)全体発散
act6 技術指導1 姿勢・口・息
act7 技術指導2 マウスピース

▼セクション練習
10:30 木管セクション練習
コンクールに出ない1年生もサイドワーカーとして残る
act8 いいね!セレクション
act9 WBM 発散
(1年生個人練習へ 練習の意味を考えながら練習 何故ロングトーン?スケール?リズム?)
act10 good&improve
act11 音楽指導1 音楽を感じる
act12 音楽指導2 音符の強弱

常に話し合いながら、生徒達の意見を積極的に活用して、それを指導につなげた。

▼合奏
11:35 合奏
act13 通し1
act14 振り返り いいねセレクション
act15 通し2
act16 振り返り2 よくなったところ共有

顧問の先生が振り、演奏中ミニホワイトボードにメモをとり、いいね出し。

いいねを出すのは、練習環境の基本がダメだしなので、バランスをとるため。

▼解散
12:05 合奏終了
以降個人の質問対応 クラリネット・コントラバス・スネア・フルートソロ


▽二日目

▼パート練習
act17 前回の学んだことの共有
act18 理想の音共有
act19 技術指導3 楽器の持ち方・構え方
act20 ペアトーク練習
act21 技術指導4 基礎練法と意味
act22 グループトーク練習
act23 技術指導5 曲練習について速いパッセージ
act24 サークル対話 練習メニューを作ろう(時間の関係でカット)

▼セクション練習
act25 前回学んだことの共有
act26 いいねセレクション
act27 音楽指導3 音程について
act28 ペアトーク練習 声合わせ
二人一組出来たら別の人と
act29 音楽指導4 ハーモニーについて
三人か四人で一組
act30 グループトーク練習 声合わせ
act31 音楽指導5 音楽について
act32 サークル対話 練習メニューを作ろう 作り方(時間の関係でカット)

▼合奏練習
act33 前回学んだことの共有
他 ダイナミクスなど いいねと課題出し

▼合奏終了
act34 振り返り 振り返るということGIA
act35 全体発散
act36 質問など個別指導
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セクション練習の自分たちで改善していける方法として、ホワイトボードミーティングの技術を活用。

ホワイトボードミーティング
http://wbmf.info/

生徒たちから自分たちの演奏についての意見を集める。
基本的にネガティブ(ダメだし)系なので、「あえて良かったところ」と先に声掛けし出したあと、自由に思ったことを言ってもらう。
それを言葉尻なども出来るだけ正確に、まとめず黒板に書いていく。
可視化することによって全員が課題を出来を共有する。
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これは実際に効果あります。
自分たちで課題を考え、自分たちでレベルアップしていけます。
やっていく中で自分たちでは気づけないことや、その課題をクリアするための実際の演奏技術や音楽指導を先生が行う。

自分たちでやれることは何か(本来それをやる前提で最初に理想の音楽や部活について話し合い、共有しておくことが必要。ビーイングというPAのアクティビティーも有効だろう)
先生とやれることは何か
専門家や外部指導者とやれることはなにか

ここを生徒ひとりひとりが把握していれば、これほど効率の良い練習で、学校現場における教育学的部活動にもつながることもないだろう。

今回は時間の都合で、前提はコンクールへの意欲、ということで代用。コンクールで良い演奏するために何が出来るか。


また外部指導者として、全体にアクティビティーをもって伝えたのは脱力法。
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楽器を使うことだけが、練習ではなく、向上のエッセンスはどんなところにでもある。

更に、一度は考えておきたい(本来は定期的に対話するのが良い)基礎練習についての哲学。
基礎練習は何があるのか?なぜ基礎練習をするのか?それを生徒一人一人に書き出してもらう。
それを共有し、指導者の意見も一つのアイデアとしてそこに陳列する。
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練習も佳境に入り、合奏前のセクション練習では、コンクールに出ない1年生も練習に残り、サイドワーカーとしてコンクール組の演奏について「いいねセレクション」をしてもらった。
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そこに「いいね」があるので、それを拾いながらも「いいねにこだわらない」具体的な実践指導をコンクール組にはする。時間は短いが、加速度的によくなっていく。

あとは通常のコミュニケーションもよくとる。
こういった部活動などは実際メンタルによる部分も大きく、さりげない大人との会話から子どもは得るものが実は大きかったりする。裏を返せばその逆も然りであるが。
実際、オーボエの生徒と合奏練習への移動中、ちょこっと会話+アドバイスしただけで、ガラっと良いものに変わったのには驚いた。

外部指導者として、僕は常に
「その学校の生徒が何を目指すのか、先生が何を想うのか。そしてそれらを引き出し共有させ、最高の1ページを作り上げていくきっかけとするために、自分が何をできるのか」
ということを考えていたいと思っています。

そしてその上で、音楽の専門家として「音楽の何を教えるのか」を大切にしたい。
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今回ブログに書くことによって、少し整理が出来ました。
教育と音楽の間に生きる人間としてこれからも追求していきたいところです。

振り返りジャーナル 塾1周年 [実践]

先日1周年を迎えました。
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ここでは、今後へのアイデアリソースとして、ナイスでも今現在取り組んでいるこの振り返りジャーナルについて振り返っていこうと思います。学びの定着や、地に着いたアイデアの源泉は、いつでも振り返るところから始まりますよね。


さて、2012年、オランダから帰国し、日本で何が出来るのかを模索しつづけていた日々。その中で元職場であった塾から声がかかったので戻ることにしました。それは今でも続いています。

もとより生徒とはよく話し合っていたけれど、オランダで経験したこと、また教育について日本でも各種サークルや勉強会に参加し、理解を深めたこともあり、1to1の授業ではあるけれども様々な質は向上したのではないかと思っています。(とはいえ、もちろんそれ以前も真面目に向き合っていたので対生徒に対してその質を比較するのは大人の野暮というものですが)

その中で質に貢献したものの一つとして、今回タイトルにもした「振り返りジャーナル」はその大きな役割の一つをになっただろう。どのようなことをしてきたのか、少し振り返ってみます。


▼そもそも
そもそも振り返りジャーナルとは、埼玉県の小学校教員である岩瀬直樹さんや、ホワイトボードミーティングを提案されている株式会社ひとまちのちょんせいこさんが提案されているもので、お名前を頂戴し、学級新聞としてアレンジしました。

元ネタの詳細はちょんせいこさんのブログや彼らの著書をご参照ください
http://d.hatena.ne.jp/chonseiko/20130408/1365425195

よくわかる学級ファシリテーション

よくわかる学級ファシリテーション①―かかわりスキル編― (信頼ベースのクラスをつくる)

よくわかる学級ファシリテーション①―かかわりスキル編― (信頼ベースのクラスをつくる)

  • 作者: 岩瀬 直樹
  • 出版社/メーカー: 解放出版社
  • 発売日: 2011/03/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


とてもいいです。この実践については別途記事にする予定で、ここでは名前だけもらった学級新聞について書いていきます。


▼振り返りジャーナル
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2013年の6月に創刊した第一号の表紙と半面です。

▼レイアウト
実際は後にも載せていますが、A4横×2面で印刷し、更にその中を3等分します。最後にA3でコピーをし、全体を6つにおると一つの手頃な冊子になるものです。これはMacのPAGESにあるデザイン(エレガントパンフレット)をそのまま使用しています。
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先ほども載せた第1号のレイアウト全体は一枚目
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二枚目
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これをA4で二枚、縦に重ねるとA3になるのでそれをコピー印刷、そして印刷されたものを縦の真ん中で半分、そこから3等分に沿って折っていくとこれを表紙にした冊子の完成。
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▼始めた理由
そもそも、学級新聞を作成しようと思ったのは、1to1の授業では集団での良いダイナミズムや学び合い、子どもたちが異年齢で機能し合う(言葉はよくないかもしれないけれど)が達成できないこと、そしてそこにこだわらないにしても、せっかく同じクラス(先生)から学び合っているのに子どもたち同士の交流できたらもっといいなぁ、と思っていました。更に言えば、もっと授業以外のことを生徒と語らいたいのだけれど、授業時間の制限もあるので、あまり時間もとれないこと。以上のようなことから「実際にクラスは作れなくても、学級新聞上でなら実現できるんじゃないか」と思うにいたり、そんな中振り返りジャーナルと出会って、インスピレーションをいただいたことから、お名前を頂戴し(Facebook上で確認をとらせていただいた)、個人指導塾で個人の学級新聞こと、振り返りジャーナルを創刊することになりました。
実際取り組んでいるのは私だけですが、新聞内では各先生や他主要スタッフの方々も取り上げ紹介し、生徒以外にも塾長と希望者には毎週渡しています。
不登校で学校にも塾にも行けない生徒がいたときに、毎月無理のない一言を添えて手紙でジャーナルを送るということにも役に立ちました。

▼コンテンツ
Betterをキープしていく気持ちがあるなら思い立ったが吉日で、とにかくあまり深いことを考えずに始めました。第1号のレイアウトは上面に表紙、クラスの生徒紹介、生徒の振り返りスペース
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下面に教室先生・スタッフ紹介、エッセイ、英語エッセイ、いいねセレクション
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英語エッセイは自分の勉強も兼ねたり、中高生に読んでみるきっかけをと思って書きました。しばらくの後にこのコーナーはおしまいになります。
とにかくそこまでのアイデアもなかったので、自分が伝えたいことやオランダ見聞録などをエッセイにして紙面を埋めていました。
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いいねセレクションは、基本的に自己肯定感やポジティブな空気感を生徒それぞれに持ってもらいたかったので、毎週バランスに気をつけながら書きました。
時にはいいねセレクションスペシャルとし、3週に分けて全生徒のいいね掘り起こしも。これは確か夏休み頃で、ひとつの評価や振り返りをねらったもの。
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生徒全体も慣れた頃には生徒紹介の箇所を外し、また生徒振り返りも別紙にすることにしたのでそこも紙面からは取り除きました。そこで始めたのが振り返りジャーナル(以下FJ)内での「学び合い」です。
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この覧は「FJ道場」と称し、国語の接続詞について紙面で学び、実践し、その実践したものを翌週の紙面で共有していく、というものです。こうすることで、生徒のFJ参加を可能に出来たのは嬉しかったし、先生の負担も生徒の書いたものを打ち込むということで減りました。これは後の作家の時間に大きくつながります。
ちなみに、生徒達の介入が増えてくると作成の負担は比例して減っていき、継続もしやすくなりました。(打ち込むくらいの手間になる)

下の面では、外部の人にも4号に渡って連載記事を書いてもらい、その中身を生徒と話し合ったり、書き手にフィードバックしあったりもしました。記事依頼をしたのは直接の知り合いだったので、生徒フィードバックのやりとりなどはLINEなどを使用し、レスポンスや、時には臨場感もあってよかったです。
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下の面はそのときどきに応じていて、生徒のある一人はプロジェクト学習(以下PBL)に取り組んでいたこともあり、その成果を他の生徒と共有して考え合うことを可能にしたり、
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PBLの中で行った社会科見学の様子なども制作共有しました。
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卒塾生による、受験生への学校紹介やメッセージなども
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▼FJ道場と作家の時間
現在ではFJ道場が源泉となった、FJ作家の時間がとてもいい感じです。
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このアイデアは、この本です。



テーマも書式も何も決めず書くことに関しては一切フリーからスタート。短くてもOK、物語でなくてもOK。徹底的にハードルを下げて発進。作った作品は翌週のFJに掲載され、他の生徒からポジティブなフィードバックを受けます。これだけによって、生徒達はみるみるクリエイティブなり、作りたい作りたい、といってくるようになりました。最初は授業時間内の10~15分をそれにあてていたのですが、次第に生徒達のクオリティーがあがってくると、時間をかけるようになりました。他者への感想を書くのもこの時間にいれてるのでいっぱいいっぱい。

授業時間を毎回大幅に削るわけにはいかないので、任意の宿題とし、作ってきた生徒とはその場で中身について話し合い、(漢字指導なども含む)、iPhoneで写真メモをとり、他者への感想を書いておしまい。時間の節約にもなり、また普段宿題が苦手な生徒達も家でよく作ってくるようになりました。生徒によっては、どうしても授業時間でやってほしいという子もいたので、その子は感想を書く週と作品を作る週ということで、隔週で作品発表としている人もいます。

最初は国語の授業がある生徒だけで作品づくりをしていたのですが、FJを通して、他教科でもやってみたいという生徒が出てきたので、手始めには授業時間内で、次第に宿題へ、という形でそれも成立しました。その生徒は算数の受け持ちだったのですが、最初はオリジナルストーリーを書いていて、完結した次には算数の問題を作家の時間として制作し、他の生徒へ提案する、など、自由度も幅が広がってきています。こうやって、同年代の他の人はどんなことをしてくるのか、考えているのかというのを毎週の見えないところで知り合い、フィードバックし合う、というのはやってみてわかりましたが、やはり素敵なことだなと思いました。

ついにはFJがほぼ作品で埋まったときもありました。
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▼まとめ
これらのように、原型の振り返りジャーナルとは全く別の道を辿ることになりましたが、一年経ってみてしっくりくるようになってきました。今ではこれがないと授業が始まりません。渡しそびれているといつも生徒から「今週のジャーナルは??」と聞かれます。目には見えないのだけれども、たしかにクラスとして存在するようになりました。しかも小学生から高校生まで。時に卒塾生や他スタッフも。今後彼らに何かあったときにでも、見えないけど〇〇さんがあのときこういってくれた、とか、あの時の授業はこんなんだったなあと思い返してくれるとそれはそれで嬉しいです。今書いてて思いましたが、今度生徒にFJについての評価をインタビューしようと思います。

▼ナイス自由塾で
ナイス自由塾に置いてもコンセプトは同じです。個人指導塾との違いは、直接面識があって、普段一緒に活動、学び合っている仲間だというところ。午前クラス午後クラスは面識がまだ薄いけれど、そこも補填していけるでしょう。
また、保護者版の制作も決定しつい先日発行しました。
やはり、なかなか普段顔合わせできない保護者同士において、その関係や、スタッフや塾との関係を丁寧にしていきたいと考えています。それは結果的に私たち一人一人の個人が尊重され、よかったことや困っていることなどを共有しあっていくことが、ひいては生徒達・保護者の方々・私たちの幸福や学びに繋がっていくからだと信じているからです。
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今後も継続していきます。何かアイデアのある方はご遠慮なさらず、いつでもお問い合わせください。

対話型国語授業のひとつ 流氷と私たちの暮らし [実践]

今日は中学生がテスト前ということで、補講が入った。
だいたいは自分でやってるが、国語を一緒にみてほしいということだったので事前に試験範囲のページをもらっていた。
それがなんと流氷に関するものだった。

まさしく先週、僕自身が身をもって体感したオホーツクの話が論説文として掲載されていて、これはと思い、中身を深められるように対話型で進める事に。通常中学生の国語は受け持っていないが、他の授業ではPCをガンガン使っていることもあるので、簡単なプレゼンシートを作成し、それに取り組んでから入っていった。
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イエナプラン教育もほんの少しだが参考にし、まず最初に動機付けや学ぶにあたって体系化しておく必要ある項目を並べ、書き出してもらう。
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そして、すでに教科書の内容は読んでいる、ということだったので、教科書中に出てくる言葉や用語について写真を用意し、それをしばらく教科書の中身と照らし合わせながらみていく。
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ここには出さないが、著者の青田昌秋さんの紹介や、ネット上からアイスアルジー(藻などの流氷に棲息するプランクトン)などの写真をお借りして紹介もした。

閲覧をしたところで、ちょうど良い動画をYouTubeで発見もしたので、必要な部分に絞って閲覧。
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ここまで一段落を終えたところで、今までの内容や、教科書でおぼえている内容について情報を共有し、いよいよ読み込みへ。

一文ずつ交代に読み合わせていき、気になる文のところでストップをかけて、そこについての理解や補足、意見交換などを順番に丁寧に行っていく。最低限の論説文の読み方だけはレクチャーしたが、基本的には「書いてある事を理解する」という精読です。これは最終的に僕自身がそうしてきたからであり、その形であればちゃんと教えられるから。技術も大切。でも技術は理解をサポートするものでなければならない。原則として、そこに書かれていることへの理解や想像という本質に触れるべきだと考えています。時間はかかるのだけれども。

そうこうして1時間の濃密な時間を過ごす事ができた。時間的に最後の生徒だったので、僕が片付けを行っている間の自習はOKを出した。PCやネットも自由に使ってOK。

積極的な彼の姿勢に刺激を受け、今日の更新をすることができたことに感謝。
テストも頑張って欲しい。

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