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ハピネス大国オランダのイエナプラン教育に学ぶークリエイティビティーの本質ー [オランダ教育]

イエナカフェ浦安主宰の山田順子さまのレポートを許可をいただき掲載させていただきます。
山田さま、本当にありがとうございます!

今日27日は上野の東京都美術館に。
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オランダから帰国中のリヒテルズ直子さんの講演、シューレ大学の朝倉景樹さんとの対談そして東京シューレ卒業生3名のお話と盛り沢山でした。
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午前中公開討論会関連で話し合いがあり、少し遅刻しましたが、ギリギリセーフ[exclamation]?
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これ迄何度も伺ってきた直子さんのお話ですが、いつも必ず、心に響くものがあります。
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今回はdemocracyについての考察。民主主義と訳したのが間違い。多数決で決まると誤解されているが、本来民主主義は少数意見を大事にするということ。

選挙で勝てば、何でもできるという今の政治状況を思うと、直子さんの指摘が改めてリアルに迫ります。

マイノリティを社会が大事にすることで、社会や政治への信頼が生まれる。マイノリティもマジョリティに影響を与えるというリヒテルズさんと朝倉さんの対談に聴き入りました。
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今の若者はどうせ何を言っても無駄という諦めがあ流という話。午前中話し合った若者の投票率の低さに繋がります。

それと耳が痛かったのは、情報を自分で取る努力をすべき[exclamation]?という指摘。英語の文献などで役に立つものを自力で見つけて発信すべきとのこと。
ひゃあ?!ハードル高い?!
怠けていちゃダメってことだと反省しました。

嬉しかったこと。何と、偶然隣に座ったのは尾木ママのゼミの学生さんで、浦安での対談「リヒテルズ[×]?苫野一徳」に参加してくれたそうです。

こうして講演会で教育や社会について考える輪が広がっていくのを実感できた土曜の午後でした。
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(対談とパネルトークの写真は主宰した「子ども教育立国」さんのTime Lineから借用)

グローバル時代の公教育の未来を考えるー競争から共創へー [オランダ教育]

日曜日のリヒテルズ直子さんの講演に出かけることが出来なかったので、引き続きイエナカフェ浦安を主宰されている山田順子さまの記事を許可をもらい引用掲載させていただきます。本当にありがとうございます!
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遅くなりましたが、今日の(イヤもう昨日だ!)講演会の報告、というより感想です。

感想......ひと言で言えば、グサリ?!かな。
刺激的を遥かに超えて、ショックでした。

まずリヒテルズさんの講演、昨日はオランダ事情やイエナプランについてのお話が主でしたが、今日は日本の教育について。国の外側から眺めると余計にクッキリ見えるのでしょうか?
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[☆]?日本に「公」「公教育」はあるのか?
日本の学校教育の本当の問題点として.........
①学校を選べないこと、②苦情を言える第三者機関がないこと、③公教育の外にある巨大な教育産業。そしてその根本にある「行政管理型学校制度」を指摘。
私たちが「公教育」と呼んでいるものは「官教育」では?「公教育だから管理されて当然」と思っていないか? .........思ってました、私。
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[☆]?Healthy Schoolって?
ヨーロッパ諸国では教育改革が進み、well-beingが重視され、Healthy Schoolの考え方が広がっているとのこと。未だに学力に固執している日本の学校は世界の潮流と逆行しているようです。(「学力重視」と言って、反対する人はまずいないだろうな??!)信頼や安心感の持てる空間(学校)でないと、学ぶこともできない。日本の学校はそこにどれだけ注目しているか?
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[☆]?グローバル時代の学校教育の目的.........
①自分を知ること ②他者との調和 ③世界を知ること まさにその通りかと。
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[☆]?2日間のレクチャーでリヒテルズさんが何度も仰ったことは違いを大事にすること、それが民主主義、そこから化学反応が起こる。豊かさに繋がる。(かなり意訳してます)
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さて続いて、佐藤 学さんの講演です。私のための講演だったのでは?と思うくらい、心に沁みるお話でした。

その1......「学校を変えると言ってる人間には学校は変えられない」
指折り数えてみたら、17年間、学校を変えたいとず?っと言い続けてきた私。
その難しさに気がついて、途中から「学校を創る」方へと進路変更。2005年から高校年齢対象のフリースクールを運営したのですが、財政難でクローズ。

その2......「公立の外の学校は続かない」まさしくその通りでした。(←私の場合です)
勿論、日本全国でフリースクールを続けてらっしゃる方々が沢山いらっしゃいます。でも、本当に難しいのは身をもって経験しました。

その3......「公立のオルタナティヴスクールの可能性あり!」と聞こえたのですが… (参加された方、どうでしたっけ?)小、中学校は市町村立なので、進め方次第では可能性ありとのこと。その辺り、もう一度、詳しくお話を伺いたいのです。
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対談の中で、リヒテルズさんの「親と教師がタッグを組めば、怖いものなし!」との言葉に勇気百倍!!
明日から、作戦を練り直して頑張ろうと元気になって帰途についたのでした。

(1枚目の写真は「子ども教育立国」さんの写真を借用)
右側は小貫 大輔さん。会場に一体感を生み出す素敵な進行でした。

【今後のイエナプラン教育周辺イベント】2015.6.18更新 [オランダ教育]

1.5/17(日)PM at東京下北沢・・・終了
イエナプラン教育学習会 20の原則
https://www.facebook.com/events/1577472712469748/

2.5/30(土)PM at長野県伊那市・・・終了
第4回これからの子育て•教育の話をしよう会 〜おるたネット代表・古山明男さん〜 
https://www.facebook.com/events/1598311310408555/

3.6/6(土)PM at東京蒲田・・・終了
イエナカフェ蒲田 イエナプラン教育新作DVD上映会&座談会
http://kokucheese.com/event/index/290771/

4.6/7(日)PM at東京江東・・・終了
イエナカフェ江東 アフタースクール体験付き!夫婦で学ぼう 最新の子育て事情(イエナカフェ共催)
http://kokucheese.com/event/index/289957/

5.6/7(日)時間・場所未定・・・未定
イエナプラン教育新作DVD上映会&座談会

6.6/19(金)夜 福岡
『ともに未来を拓こう』 リヒテルズ直子×苫野一徳 in福岡
http://kokucheese.com/event/index/286555/

7.6/20(土) 福岡
学習する学校ワークショップ(リヒテルズ直子さん)
http://kokucheese.com/event/index/286555/

8.6/21(日)AM 長野県伊那市
第5回これからの子育て•教育の話をしよう会 〜箕面こどもの森学園校長藤田美保さん〜
https://www.facebook.com/events/1407069719614689/

9.6/21(日)PM 東京・・・満員御礼
イエナプラン教育協会ワークショップ(リヒテルズ直子さん)
http://kokucheese.com/event/index/294183/

10.6/23(火)夜 東京足立区
リヒテルズ直子さん 講演
https://www.facebook.com/events/1612291802350134/

11.6/24(水) 
リヒテルズ直子さん 私立学校にて中学生対象のワークショップ
http://presidentfamily.com/event/4440

12.6/27(土) 東京
グローバル時代の公教育の未来を考える -競争から共創へ-(リヒテルズ直子さん)
http://kokucheese.com/event/index/301676/

6/28(日)
ハピネス大国オランダのイエナプラン教育に学ぶ
http://kokucheese.com/event/index/301677/

13.6/28(日)PM 愛知名古屋
イエナカフェ名古屋
http://kokucheese.com/event/index/294345/

※追加
13.5.7/20(日)PM at東京下北沢
イエナプラン教育学習会 20の原則
https://www.facebook.com/events/1618154108431752/

14.7/26(日)PM 千葉浦安
イエナカフェ浦安 イエナプラン教育新作DVD上映会&座談会

15.8/1(土) 東京蒲田
イエナカフェ蒲田 内容未定

※追加
15,5 8/4.5(火水) 「現職教員のためのイエナプラン教育特別研修」
・・・満員御礼 キャンセル待ち

16.8月16日~21日 オランダ
2015夏季オランダイエナプラン研修
http://news.japanjenaplan.org/?eid=32

17.9月 長野県伊那市
イエナプラン教育新作DVD上映会 奥村・濱対談

18.9月 イエナカフェ浦安

19.10月 イエナカフェ江東

20.11月 イエナカフェ蒲田

21.11/21.22.23 東京
オランダイエナプラン講師来日ワークショップ

22.12月 イエナカフェ浦安


リヒテルズ直子さんHP
http://naokonet.com/news-events

スッキリ特集 イエナプラン1・2 [オランダ教育]

過去に動画保存したものです。




何が子どもの学力向上に影響するのか アムステルダム市教育委員会と所感 [オランダ教育]

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この2月、佐賀県武雄市のオランダ教育レポートより。これは全編写真データで公開している。
武雄のレポートについてはこちらを。(動画もある)
https://www.facebook.com/takeocity/posts/589498257797895?stream_ref=10

ここにあるのはアムステルダム市教育委員会の「何が子どもの学力向上に影響するのか」という調査データ引用。
「教室の生徒数8%/教員の資質43%/家庭の状況・連携49%」
とある。

子どもの生活の大半は学校と家庭だ。
生活環境そのものがその人自身の人格や能力に影響を与えるのはいうまでもない。
保護者への積極的情報開示など(詳しくは写真を)を政策としてあげているようだ。

私自身が見てきた生徒たちの状況から鑑みてもこれは多いに当てはまると思う。塾以外にも学童スタッフ(放課後プランで学童外の生徒も多数)、部活の外部指導スタッフ、家庭教師、遊びイベント、海外での経験など。

ひとつのファクターにこだわることも大切だが、それ以上に様々なところと連携を取っていくことが大切。

今自分が取り組んでいる仕事もNPOも家庭との連携が課題で、そのために何が出来るのかを色々な形で試している。有効なものがあればシェアしていきたいと思う。

ちなみに個人の所感だが、iPadなどの学習については、今現在ではツールとしての使い方が適していると思う。正直、これに学習を頼るのは心もとない。管理に関すること、学びの体系化、定着、ソフトの充実が課題であると思う。私もオランダのスティーブジョブス校を訪れたが、「新しい!」という以外にはそこまでの印象を受けなかった。ただ、常に考え、betterを目指していく姿勢から発展はしていくものだと確信はしている。(この学校で使用しているアプリは主にアメリカやオランダで開発されたものだそうで、詳しくアプリ研究をしたわけではないが)

私自身も塾でiPadを使用している。
様々な日本のアプリを検証した結果、学習の中心に出来るものはそのときにはなかった。
現在は算数のドリル演習や漢字練習として、授業の一部に用いることに落ち着いている。
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ミニホワイトボードとの相性は良い


ジョブス校訪問のブログ(2014.3)
http://nice-jiyou.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09-2

それよりも日本のeラーニングの方が学習に関しては進んでいると思う。
とりわけ、いまNPOの方で採用している「すらら」は初めて見たときに目から鱗であった。日本は学びの体系が非常に優れていると思う。

すらら
http://jukusurala.jp/?gclid=CjgKEAjwtZucBRD77aiiq_v4xnASJABkAg8JJ-xDZrxQ4Zp83PHvZZK0c_yQy8ZEi2o25Hgw5eKaTfD_BwE


良い教育とは何か。
それを追究するには哲学や歴史とともに時代の最先端を実践的に研究していくところだろう。
それを実践できる環境があるのはとても嬉しいことで、様々なことに感謝もしたい。

2014.3 オランダ教育視察ツアー 4日目午後 教員養成大学 Thomas More [オランダ教育]

さて、ツアーもいよいよ最終プログラム。
最後に訪れたのはロッテルダム中央駅すぐにある、教員養成大学Thomas Moreです。
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http://thomasmorehs.nl/

入り口には
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学校へ入ると担当の先生が来るまでしばらく待機、ということで部屋でお茶菓子を頂きながら様々なことを参加者と共有したり、手近な所をちょっと見たりしました。
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この日はパーティーをしてくれるということになっていて、待機していた部屋は後に学生たちのパーティー準備部屋へ。
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担当の先生が来られたところで、プレゼンテーションを受けます。
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主に学生たちのコンピテンスをどう開発・評価していくのか、という理論が中心。
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理論と実践を重ねていって、いかに専門的学びのコミュニティーをオーガナイズ(組織化)するか、を意識しているとのこと。
また、大学で革新的なものを学んでも現場で古い教育に戻ってしまうこともあることから、先生になった後も定期的に大学に戻れるようにしたほうが良いのではないか、と問題提起もされていました。
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参加者である私たちがどういった人の集まりなのかも聞かれました。
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先生のプレゼンの後に現役の学生が色々とプレゼンやパーティーのときに教えてくれました。
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中身について特筆しておきたいのは2点。
・オランダでは4年間毎年教育実習に学生は赴く
・評価は学生と話し合いながら最終的なものを決める
ということです。

まず、4年間実習にいくことについて、学校の選択権は基本的に生徒にあるそうですが、例えば経験や知識の少ない1年時などには、学校からある程度割り振られることもあるそうです。年次が上がるにつれて次第に知識や経験が増えてくるので、それに基づいて自分自身の興味ある学校で実習を受けるということでした。また、この大学はカトリック私立ということで、原則としてカトリック私立の学校が実習の対象ということでした。
そこで実践してきたことを学生各グループで共有し、担当したクラスのプロファイル(足りないことなどが書かれている)を受け取り、グループでコンサルをしていきます。それは同時に先生との相談や学外の組織とも連携して行われるそうです。
学生グループは月ごとに課題があり、1週間で学級運営などの準備勉強をし、1週間9−16時でコンサルをしていきます。この際、それぞれで外部機関などとアポイントメントを自分たちでとったり、また企画などを立てて学び合うということでした。

つまり、実践とフィードバックを4年間繰り返していく、というシステムですね。

といった、独特の教員養成になっている中で、実際の学生は充実しているといいつつも、多少疲れの見える学生も散見されました。ある意味では自由度がある程度制限されているかもしれません。

また、昨今の教育界では、こういったシステムに対して、もう少しアカデミックな要素を取り入れるべきだ、という声が上がっているという話も聞きました。


学生の評価については、担当の先生が指標となるコンピテンスをもとにして評価を文面で起こし、それを学生に提示して、お互い平等に話し合いながら最終的な評価にしていく、ということでした。
(その指標となるコンピテンスについては、現在eメールで確認中。返信がなかなかないのですが)
学生はもちろん課題やレポートなどをeメールなどを使いながら先生に提出もします。


色々なことを学んだ後には学校見学とパーティー。

ICT
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資料室
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指導のための各教材がたくさんおかれており、使用方法なども担当の先生から教えてもらえます
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理科室
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担当の先生が愉快に色々と教えてくれました
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他にもいくらかはあったのですが、授業中のところや、私たちがいる建物内ではさほどたくさんの所があったわけではなかったようです。

時間が経つにつれて廊下もいよいよパーティーの雰囲気になってきました。
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会場は食堂です
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学生による開会宣言のあとは、担当の先生から私たち視察団の紹介を受けました。
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またここではお互いに気になっていることを聞き合う場ともなっていて、リヒテルズさんの通訳を介して全体交流もはかることが出来ました。
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あとは個々でパーティーを楽しみます。
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英語の出来ない学生はいないと思います。
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学生たちの美味しい料理!に舌鼓も打ちました。
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パーティーの終わりでは、私たち視察団からもプレゼントをし、盛会をもって閉会。
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全てのプログラムを終了し、参加者たちで振り返りの会をロッテルダム中央駅近くのレストランで行いました。
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今回の視察の感想や、印象的だったこと、これから出来ることなど思い思いに語り合い、視察ツアーを無事に終えました。

参考までに、各日のツアーは夕方にはプログラムを終えるので、夜は自由に行動出来ます。観光をするもよし、ゆっくり休むもよし。

今回も充実した視察ツアーとなりました。

おそらくまた組まれるのではないかと思いますので、ご興味を持たれた方は教育共創研究所の情報に注目していただいたり、またこの場のブログでも情報発信はしていきますので、ご覧ください。


最後までご拝読いただきまして、ありがとうございました。

2014.3 オランダ教育視察ツアー 4日目午前 スティーブジョブススクール・ブレダ校 [オランダ教育]

視察ツアープログラム最終日午前は、ロッテルダムから南東へ電車で45分ほど下った所にある、ブレダという街のスティーブジョブススクール(以下SJS)を視察です。
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http://stevejobsschoolbreda.nl/

駅から10分ほど歩いた所に学校はありました。
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そして写真から推察されるかもしれませんが、実はマンションに囲まれた中庭的な場所に位置されています。

お茶菓子をいただきながら学校の話を聞きます。
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2013年の秋(オランダは秋スタート)にオランダ全土で7校開校。そのうちの一校です。この7校は協力し合いながらやりつつも、基本的には独立しているそうでう。この視察では私たちが抱くSJSと実際の学校の数多くのギャップを知覚・体験できた、とても貴重なものとなりました。
そして、その設立の背景を聞いていく中で現在のオランダで学校を作る実際も知ることができた。

オランダでは私立公立(違いは宗教の有無)関係なく、公費が支給され、それで学校を作ることができる、というのが知られていますが、この学校はまだ国からの資金を得ておらず、海外を含むスポンサーから援助をもらって運営しているとのこと。翌年には国から公費支給が行われるように働きかけていると聞きました。
また保護者からも年間2万円程度受けとっているそうです。

現在生徒は15人。これを50人に増やしていくのが目標ということ。

またここでも目新しいのは、オランダでは街の規模によって必要な人数の署名を集め、そこから学校を設立するのが定説とされていますが、この学校のように民間スポンサーの力で少人数からもスタートができるという事実が浮かび上がりました。

クラス編制(小学校なので4-12歳)の必要はないとし、教科事に教室を移動するスタイルをとっていました。
言語アトリエ
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工作室
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算数教室 100までの数
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この時間の生徒利用はなし
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九九表
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分数
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多目的室?
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生徒ロッカーは入り口付近の一カ所にまとめられていました
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文字の意味は「一人の生徒が楽しくないとき、楽しい人はだれもいない」
せまい職員室?(先生たちスタッフも数えるほどの人数)
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iPadがつみ上がっています。

先ほどのレクチャーを受けたスペースが共用部で各部屋の真ん中通路としても機能しています。
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共用部廊下 落書きスペース
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共用部「わたしたちは、きみがどんな風に最高のことを学ぶのか、よくみると約束します」
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共用部 生徒ロッカー
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「アイデアをころすもの」
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一部抜粋
「うん、でも...」「お金がない」「だれが?わたし?なんでわたし?」「いいね!ロジック!(良識)」「そんなこと私たちの子どもにできやしない」

「アイデアをもてるもの」
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一部抜粋
「うん、そして...」「なんていいチャレンジなんだ」「新しいチャンスだ!」「すぐにはじめてもいい?」「エキサイティング」

学びはiPad
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そしてアンドロイドタブレットでSNAPを使用
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これら学校用のタブレットは企業から支給されているとのこと。アップル製品以外の使用もあるとは思いませんでした。

テレビにはアップルTV
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生徒に利用方法を教えてもらっています
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実際のiPadはカラフルな保護ケースに入っています
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アプリはアメリカ・イギリス・オランダのものを採用していると言っていました
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ただ、実際は教材会社からの反発もあるそうです。
彼はアートの授業でこのアプリ(指をあてるとそれにそってグルグル動く)を使用したそうです
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奥の生徒は音楽のアプリを操作していました。

これらはデジカメなどとも連動させ、自分たちの活動を記録したりすることにも使用していて、過去に面白かったものの写真データを見せてくれました。

参考 時間割
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月曜
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上から
開校・国語or算数・国語or算数・集まっての話し合い/フルーツタイム・外遊び・読み・計算・昼休み・理科・プレゼンテーション/プロジェクト
火曜
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外遊びまでは同じ(Buiten spelen) 歴史・音楽/ダンス・昼休み・英語・プロジェクト

水曜
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外遊びまで同じ 自由選択・クリエイティブタイム・昼休み・テスト・プロジェクト

木曜
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外遊びまで同じ 歴史・音楽/ダンス・昼休み・英語・マインドフルネス(直訳だと注意深さ)

金曜
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外遊びまで同じ 読み・自由選択・昼休み・テスト・工作


最後に、視察中で聞いた補足事項のいくらかを
・国で決められた年間の940時間を、年50週学校は開けているので、親の都合の良い時間で通わせることができる
・6週間ごとに子ども一人ずつに対して、学校ー親ー生徒で振り返る
・WhatではなくHowを学ぶ
・iPadなどは教育目標を達成するためのツール
・小さい6−8歳ほど柔軟。それを生かし、学び方を学ぶように
・子どもがオーナーシップをもつこと
・21世紀型 先生主導から生徒主軸へ、知識から能力へ、新しい教育学へ


午後はロッテルダムに戻り、教員養成大学へ。

2014.3 オランダ教育視察ツアー 3日目午後 教育サポート機関CED groep [オランダ教育]

ダルトン教育の中高を見学し、昼食を挟んでロッテルダムにある教育サポート機関CED groepへ。
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メインはサポートセンターの人のプレゼンを受けることだったのですが、この日は併設されている特別支援学校も見学させてもらえました。
de SO school "De Piloot"
http://www.depiloot.nl/
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インクルーシブ教育の進んだオランダでも、お金や技術の問題でインクルージョンしづらい場合もあり、障害の重さや学校・保護者の対話などによってこういった学校へも通います。
規模は生徒350人ほどで、ロッテルダムとその周辺から来るそうです。
多いのは自閉症で、この学校が大切にしていることは「ストラクチャー(構造)を与える」こと。安心感を引き出すことから自律的に動けることを目指すということでした。

この学校の3つの特徴は
・耳で聴ける
・ピクトグラム(絵文字)で見ればわかる
・ひとりで勉強出来る

現行の制度では、障害を持つ生徒はまず普通の学校に行き、うまくいかないと特別支援学校に来ることになっていて、籍は普通の学校におかれ、場合によっては2年ほどでそちらに戻れることもあるそうです。

指導は、普通の教科書をニーズによって使い分け、生徒がまだ小さいときは資格をもったアシスタントが多く介入し、年齢があがるにつれてその介入を和らげるとのこと。

また、リュックサック政策でも知られる、いままでは障害をもつ生徒に対して一人ずつ補助金が降りる仕組みだったのが、最近では60校くらいの地域でまとまった補助金が支給されるようになり、より工夫が必要になった、と言っていました。

この日は水曜日午後ということで生徒たちはすでに帰宅しているとのことで、主に設備や環境設計の見学。
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障害の重さによって左右のウイングで場所を分けているそうです。
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http://www.prinsalexander.nl/Mijn_wijk/Wijken/Ommoord/Wat_is_er_te_doen/Nieuws/Nieuwbouw_basisschool_de_Piloot

おそらく特別支援教育を知っている方であればわかるものが多いと思うので写真中心に。
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Ik ben bang(怖い)
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こういう行動指標の視覚化は通常の初等教育でも多く使われていました。
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名札は基本ですね
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教材
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この重たい扉で出来た部屋は各教室にあって、静かに集中したり落ち着いたりするための部屋だそうです。
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中はシンプル
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オランダはどこも大きな窓で自然光を取り入れていて解放感があります。
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窓からみた校庭
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教室棚上
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スッキリした教室
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電子ボードはどこでも完備
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水場
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美術室かな
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相談室
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体育館
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私自身は特別支援教育に明るくないのですが、他参加者の話を聞いていると日本や他国でも同程度のレベルは持っているとのことでした。


1時間ほどDe Piloot校を見学した後、本部に戻って教育サポート機関の方々と、ピースフルスクール研究者で先日日本にも来られてワークショップを行ったレオ・パウさんのプレゼンテーションを受けました。

機関の方からは、オランダの教育全体像と、実際に先生たちがやってきて受ける研修や相談のことを私たちも体験的に学びました。
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レオさんからは、ピースフルスクールのことについて(写真は日本のワークショップ時のもの)
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質疑応答の時間も十分に設けられていて、充足した視察となりました。


ここに限りませんが、オランダは「一方的」に対してとても抵抗を持っている国で、そこに集まる全員のオーナーシップを大切にしているな、と改めて思いました。


最終日、スティーブジョブス校と教員養成大学へとつづく。

2014.3 オランダ教育視察ツアー 3日目午前 ダルトン教育の中高視察 [オランダ教育]

ツアー3日目、午前に訪れたのはダルトンプラン教育の実践を行っている
Dalton Lyceum Barendrecht
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http://www.daltonbarendrecht.nl/
前日に見学したイエナプラン校の卒業生も通っている中学校で、イエナプラン教育との接続相性も良い。
ちなみにイエナプラン教育は主に初等教育で発展しているので、中等教育は現在数えるほどしかない。以前視察したイエナXLという学校が中等教育であるが、これは別記事にて。
イエナXL
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http://www.jenaxl.nl/

3日目はホテルよりタクシー2台を借りて学校へ赴きました。
登校時間に学校へは到着。
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オランダの中等教育は基本的に中高一貫なので、小学校上がりたての生徒から大学生と変わらないくらいの生徒たちがいます。
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校舎に入ると入り口の電子掲示板に・・・
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まずは学校の方々から一通りの説明を受けます。
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学校や個人にもよりますが、たいていはオランダ語で話され、リヒテルズさんが通訳をしてくれます。
オランダ人は多くの人が英語を流暢に扱うので、英語のときもあります。
実際、学校案内は担当の生徒たち(日本でいう中学3年生)が英語でしてくれました。
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ダルトンプラン教育についての基礎知識を教育共創研究所(ツアー主催)の方でご用意くださった予習資料より引用します。

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基礎知識 ダルトンプラン教育とは
ダルトンプランとは、1908 年、アメリカのヘレン・パーカースト女史が提案した教育法。パーカース ト女史は当時の学校教育の弊害に対する試みとして、一人ひとりの能力、要求に応じて学習課題と場所 を選び、自主的に学習を進めることのできるドルトン実験室案(Dalton Laboratory Plan)を提唱。児童生徒自身が、一か月単位の時間割を教師と共に作成し、指導を受けながら学習を進める。大正教育運動にも影響を与えた。
引用おわり
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説明をしてくださったこの学校の先生の話から一部抜粋すると
・オランダ(全土)でも最近学力を重視する傾向があり、言語活動や数学といった能力が求められる
・この学校では「自立(律)」と「学力」のバランス点を探っている
・権威主義的でなく、出来るだけ生徒と話をする
・学校は安心、安全の場
・先生と生徒は同じではないが、人間として平等
・transparent 透明性が大切。学校・校舎・個人のそれぞれにとっても
・※8チームに分かれて教育を行っている
※8チームについて、確認をしてはいませんが、オランダの教育制度に照らし合わせると、入学して最初2年間のブリッジクラスが5チーム、その後の進路に合わせたチームが3チームであると思います。

▼ブリッジクラス
1.中等職業訓練準備コース
2.高等進学コース
3.大学進学・高等進学の間コース
4.大学進学コース
5.大学進学ギムナジウムコース

▼その後の進路に合わせたコース
6.中等職業訓練準備コース
7.高等進学コース
8.大学進学コース

ちなみに先日のスッキリ!の特集内で「小学校を卒業したら進路を決めてやっていかなければならない」と強調されていましたが、実際は中等教育入学時に選択した進路は在学中にいくらでも変更可能です。そういったフレキシブルで流動的な学び方のできる仕組みがオランダの教育の一つの特徴です。

さて、レクチャーを終えて2つのグループに分かれて学生たちに案内をしてもらいます。
透明性を大切にしている、というように校舎はどこも綺麗で広くオープンな窓がどこでも設置されています。
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この週はテストの学年もありました。
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テストの学年の階は他のところと比べて、当然ではありますがとても静かでした。


さて、ラボのような所では生徒たちがチームを組んでプロジェクト学習に取り組んでいます。
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企業とのコラボもあるそうで、学校前にある運河で実験なども行ったそうです。
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ガラス戸の中は様々な工作機械があり、そこでも作業をしているチームもありました。
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このラボは広く、やはりオープンな環境。生徒の動きもよく見え、人間工学的なデザインの印象も受けました。
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校舎内のいたるところに作品が展示されています。
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これらは全て学生たちの作品だそうです。
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写真だとわかりづらいかもしれませんが、とてもクオリティーの高いものばかりです。日本でいうと専門学校や大学生のレベルにあるような印象。IMG_4398.JPG
校舎案内の途中、私たちのグループは音楽の先生と話し込む場面がありましたが、そこで色々と聞いた話は個人的にとても驚きました。

私事ですが、最近まで指揮者という仕事をしていて、専門にもずっと勉強をしていました。
興味があって、どんな勉強や試験をするのか聞いたところ、音を聞き取って譜面に書き起こしたり、作曲をしたり、楽典の試験や作品についての考察レポート、楽器演奏など、音大受験生が勉強する実践的な内容がずらりと並んでいました。テキストやノート、試験も見せてもらい、それは確かに行われていることがわかり、愕然。
先ほどの廊下にあった絵画の作品群も納得です。

生徒によって得手不得手はあるにせよ、特に専門的な学校でないという中でこれだけの教育を実現しているとは思いもよりませんでした。そのうえ、生徒たちはみんな明るく学校を楽しみながら学んでいる。
もちろん、私たち日本から視察がいくような学校ですから、ある程度選ばれた学校ということはあるにしても、すごいと思いました。僕も学生なら通ってみたい場所です。

校舎内は学食や購買などももちろんあります。写真を取りそびれましたが、学食内にはステージ部分もあって、そこでイベントをすることも多いようです。

廊下には・・・
クラスやチームなどの記念写真
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オープンな学習スペース
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ICT
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障害を持つ生徒も自然な表情で利用していました(休み時間にワンピースのマンガをネットで読書)
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理数系に力を入れている印象
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ラボのような教室も多かったです
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クラス内の天井も?
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理科室
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案内をしてくれた生徒の話では、動物実験はしていないとのこと
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観賞用。よかったね。

電子掲示板には授業予定(基本的に教室を移動していくので大学のようです)
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左からクラス、時間、セクション、先生、場所、変更と書かれています。


Dalton Lyceum Barendrecht
学生も先生もオープンで明るく、建物も3つに分かれていたのですが、まるで一つの会社。オフィスやラボで課題をこなし、学び合うという印象の学校でした。
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2014.3 オランダ教育視察ツアー 2日目 イエナプラン校訪問と講義 [オランダ教育]

いよいよ視察となる2日目。
最初はイエナプラン教育を行っている小学校「ドクター・スハエプマン」小学校
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2010年度、オランダイエナプラン教育協会より「優秀校」としてペーター・ペーターセン賞を受賞している。
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ペーター・ペーターセンについて、イエナプラン教育の生みの親ですが、言及は別の記事にてしていきたいと思います。

このドクター・スハエプマン校は1967年に設立され、1969年からイエナプラン教育を取り入れているカトリックの小学校(公費私立)で、バレンドレヒト市とその隣接するリダーケルク市の3カ所に分校を持ち、生徒数は合計720人、教員数は60人(2013年2月時点)
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そのうちのMarijkesingel校に訪れました。
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宿泊先のロッテルダムブラークから電車で10分ほど南下したバレンドレヒト駅で下車。
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自転車大国オランダはどこも自転車がたくさんあります。
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穏やかで閑静な住宅街を抜けていきます。
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オランダの郊外という感じの町並み。
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到着後は学校見学前に校長先生でベテランのイエナプラン教育専門家でもある、リーン・ファン・デン・ヒューベル先生からイエナプラン教育についてレクチャーを受けました。
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イエナプラン教育への詳しい言及はまた別の記事にということでここでは、JAS(Jenaplan Advice Schooling イエナプラン教員研修機関)の方が提示していたエッセンスを4点。

イエナプラン教育とは・・・

1.アクティブな子ども
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2.協働・共同
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3.異年齢
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4.ライフラーニング
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この他の要点に関しては日本イエナプラン教育協会のHPをご参照ください。
http://study.japanjenaplan.org/

イエナプラン教育について、この場で一つだけ補完しておきたいのは、20の原則というコンセプトに基づいて、カリキュラムが非常にシステマティックに作られていて、且つとても柔軟である、ということです。
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イエナプラン教育が採用している一つ一つのことがらが有機的に全て繋がり合って、全体を為す、と校長先生も仰っていました。
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▼サークル対話
イエナプラン教育の大きな特徴の一つですが、サークルになること自体はオランダではとても一般的です。
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他のイエナプラン校のサークル
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さらにイエナプラン校でいま実験的に4~12歳を集めた大きなサークルをやっているところもあります。
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以下サークル対話について、日本イエナプラン教育協会にある記事を転載いたします。
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3. サークル対話
イエナプラン教育における教室での学習活動では、サークル対話(車座になって話し合う)という形式が、繰り返し使われる。サークルには、特定のテーマを決めずに自由に話合う「オープン・サークル」、前もってグループリーダーや一定の子どもが話題を準備した「準備サークル」、グループリーダーが何かをみなに伝えるためのサークル、何かを一緒に見たりそれについて話し合ったりするサークル、観察サークル、報告サークル、自由作文の朗読サークル、テーマ学習サークルなどがある。
サークルには、グループリーダーも加わり、子どもたちの対話のファシリテーターの役割を果たす。
引用おわり
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▼ブロックアワー
先日、日本テレビのスッキリ!にてイエナプラン教育の特集が組まれていました。
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ここからYouTube経由で観られます。著者がiPhoneでそのまま動画撮影したものなのでクオリティーはご容赦ください。
https://www.youtube.com/watch?v=dmQ1hU6bUiI&feature=share
この中では「自習」「自習」と盛んに謳っていました。ブロックアワーとは言わなくても良いけれど、せめて「自律(立)学習」や「個別学習」と言ってほしいところでした。しかし、そうは言っても多くの方が知る機会としては良かったと思います。
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イエナプラン校ではたいてい朝のサークルを終えた後、このブロックアワーの時間に入っていきます。
黒板代わりの電子ボード(オランダではすでに普及)には、その日のタイムテーブルが表示されています。
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ブロックアワーは先ほども挙げたように、個別に学習していく時間です。
そのために先生は生徒一人一人に合わせ週間の課題を提示し、それを元に生徒は毎日あるブロックアワーの時間にどのように進めていくのか時間割を作成し、それに基づいて個別に課題をこなしていきます。
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3学年が1クラス、1班に集まっているので学び合いも自然に起こります。
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達成した課題は先生に見せにいきます。
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基本的には自力で進められる教材を先生が準備しますが、ブロックアワー中に先生の指導の時間ももちろんあります。この場合、学年ごとに集められ、理解したら自分の学習に戻る、理解出来なければそのまま残ってもう一度指導を受ける、という形です。
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スッキリ!の特集では全く触れられていなかった部分として、ワールドオリエンテーションという協働学習&ライフラーニングにおいてイエナプランの大切なハート部分があります。これはまた別に記事にしようと思いますが、自立学習と協働学習、つまり、自立と協同が共にあるというのが非常に大切な考え方になると思っています。
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お昼を挟んで学校の一日を見学しました。
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見学を終えたツアー一行は宿泊先ホテルの会議室を借りて、コーディネーターであるリヒテルズ直子女史よりオランダの教育について講義を受けました。
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この講義も決して一方的なものではなく、参加メンバーとインタラクティブに情報共有していきながら、共に学びを深めていく良いものでした。
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3日目はダルトン教育を行っている中高一貫校と教育支援センターであるCED groepへと続きます。
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